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「近所の犬が、朝から夕方までずっと鳴いている」
「保健所へ相談したいけれど、どのように伝えればよいの?」
毎日続く犬の鳴き声は、実際に聞き続けている人にしか分からないつらさがあります。
私も、斜め後ろの家の犬が、飼い主の留守中に朝から夕方まで約8時間鳴き続ける状況に悩まされました。家にいることさえつらくなり、記録や録音をしないまま保健所へ相談しました。
ところが、担当者が確認に来たときには犬が鳴いておらず、困っている状況を十分に確認してもらえませんでした。
この記事では、私の体験から分かった「保健所などへ相談する前に記録したい5項目」と、相談しても解決しなかった場合にできることをお伝えします。
先に結論をお伝えすると、今まさに犬の鳴き声で困っている方は、今日から日付と時間だけでも記録を始めてください。
犬の鳴き声に困ったときの対処法全体については、こちらの記事でも紹介しています。
保健所へ相談する前に、まず鳴き声の記録を始めよう
犬はいつも同じ時間に鳴くとは限りません。相談を受けた担当者が訪問しても、そのときには鳴き止んでいることがあります。
そこで、次の内容を記録しておくと、起きていることを具体的に説明しやすくなります。
| 記録すること | 書き方の例 |
|---|---|
| 日付 | 8月14日 |
| 鳴き始めと鳴き止んだ時刻 | 午前8時10分~午後4時ごろ |
| 継続時間と頻度 | ほぼ連続して鳴く・平日に週4日 |
| 鳴いていたときの状況 | 飼い主の留守中と思われる時間・屋外 |
| 生活への影響 | 窓を開けられない・体調不良でも休めない |
最初からきれいな記録表を作る必要はありません。ノートやカレンダー、スマートフォンのメモなど、続けやすい方法で十分です。
なお、こうした記録は、全国すべての自治体で相談の必須条件になっているわけではありません。それでも、断続的に起きる鳴き声の状況を伝えるための助けになります。
私が記録なしで保健所へ相談した体験
飼い主の留守中だけ、約8時間鳴き続けていた
私を悩ませたのは、我が家の斜め後ろの家で飼われていた犬でした。
飼い主が朝、仕事へ出てから夕方に帰宅するまで、庭でほとんど休むことなく鳴き続けていました。甲高い鳴き声が、平日は毎日のように約8時間続きます。
不思議なことに、飼い主が帰宅すると鳴き止みます。
当時、私は平日に家で過ごす時間が長かったため、鳴き声を一日中聞くことになりました。暑い日でも窓を開けられず、体調が悪くても静かに休めません。友人を家へ呼ぶこともためらうようになりました。
だんだん、家にいることさえ苦痛になっていきました。
精神的に追い詰められ、記録しないまま電話した
私は、鳴いた日付や時間をメモすることも、録音や動画を残すこともしないまま、保健所へ電話しました。
今思えば、少しでも記録があれば、状況をもっと落ち着いて説明できたと思います。しかし、そのときの私は精神的にかなり参っており、冷静に考える余裕がありませんでした。
夜ではなく昼間の鳴き声だったためか、当時の私には、深刻に受け止めてもらえていないように感じました。そこで、家にいられないほど困っていることを強く訴え、担当者に確認へ来てもらうことになりました。
これはあくまで、当時の私が受けた印象です。自治体や相談内容によって、対応は異なります。
担当者が来たときには、犬は鳴いていなかった
担当者が来たのは、午後の遅い時間でした。
そのころには飼い主が帰宅していたようで、犬は鳴いていませんでした。
担当者からは、「鳴いている状況を確認できないため、問題はないのではないか」という趣旨の説明を受けたと記憶しています。
一日中続いていた鳴き声を、肝心なときに確認してもらえなかったのです。
記録方法について助言があったかどうかは、はっきり覚えていません。それほど当時は気持ちに余裕がありませんでした。
この経験から、鳴き声が発生している時間帯と生活への影響を、できる範囲で残しておくことが大切だと感じました。
犬の鳴き声を相談する前に記録したい5項目
ここからは、私が今なら記録しておくと思う内容を、5項目に分けて説明します。
犬が鳴いた日付
まずは、犬が鳴いた日付を記録します。
1日だけの出来事なのか、平日は毎日続くのか、週に数回なのかで、伝わる状況が変わります。
毎回長い文章を書く必要はありません。カレンダーへ丸を付けるだけでも、何日続いているかを振り返りやすくなります。
鳴き始めと鳴き止んだ時刻
「一日中鳴いていた」と伝えるだけでは、相手が状況を想像しにくいことがあります。
分かる範囲で、鳴き始めた時刻と鳴き止んだ時刻を書きます。
たとえば、「午前8時10分ごろに始まり、午後4時ごろに止まった」という書き方です。途中で静かになった時間があれば、それも記録します。
どのくらい続き、何度起きたか
次に、鳴き声の継続時間と頻度を記録します。
- ほとんど休まず鳴いていた
- 数分おきに繰り返していた
- 人や車が通ったときだけ鳴いた
- 平日に週4日ほど起きていた
このように、見聞きした事実を簡潔に書きます。
「いつも」「絶対に」といった表現だけにせず、分かる範囲で回数や時間を書くと伝わりやすくなります。
犬が鳴いていたときの状況
屋外で鳴いていたのか、家の中から聞こえたのかなど、分かる範囲で状況も記録します。
私の場合は、犬が庭に出され、飼い主の留守中と思われる時間に鳴き続け、飼い主が帰宅すると鳴き止んでいました。
ただし、自分で確認できた事実と推測は分けて書きましょう。
「犬が庭にいた」は見た事実ですが、「犬をわざと放置している」は推測です。相談するときは、相手を責める言葉よりも、見聞きした事実を伝える方が話を整理しやすくなります。
自分の生活にどのような影響が出たか
鳴き声の大きさだけでなく、生活へどのような影響が出ているかも記録します。
- 窓を開けられない
- 体調が悪いときでも休めない
- 睡眠を妨げられる
- 在宅勤務や家事に集中できない
- 人を家へ呼べない
- 家にいることがつらい
私の場合は、家にいられないほど苦しくなり、引っ越しまで考えました。
「うるさくて腹が立つ」だけでなく、実際に困っていることを具体的に伝えるための記録です。
録音や動画も残した方がよい?
無理なくできる場合は、鳴き声が聞こえる時間の一部を録音しておく方法もあります。
ただし、相手の敷地へ入ったり、家の中をのぞくように撮影したりしてはいけません。自宅など、自分が正当に利用できる場所から、相談に必要な範囲で記録します。
撮影した日時と場所も一緒にメモしておきましょう。また、近隣の家や人が分かる写真・動画をSNSへ公開することは避けてください。
保健所や自治体へ相談するときの伝え方
相談窓口は自治体によって異なる
犬の鳴き声に関する相談先は、地域によって異なります。
保健所、保健センター、動物愛護センター、動物指導センターなどが窓口になっていることがあります。
まずはインターネットで「住んでいる自治体名 犬 鳴き声 相談」と検索し、自治体の公式サイトを確認しましょう。分からない場合は、市役所や区役所の代表窓口へ問い合わせます。
電話では事実を短く伝える
電話をかける前に、次の内容を紙へ書いておくと話しやすくなります。
- 犬がいる場所
- 鳴く曜日と時間帯
- どのくらい続くか
- いつから続いているか
- 生活へ出ている影響
- これまで誰かへ相談したか
伝え方の一例です。
「近所で飼われている犬の鳴き声について相談したいのですが、担当窓口はこちらでしょうか。平日の午前8時ごろから午後4時ごろまで、屋外で長時間鳴く日が続いています。日時と継続時間を記録しています。生活に支障が出ているため、どのような相談や対応が可能か教えていただけますか」
相談者の名前を伏せて飼い主へ伝えてもらえるか、訪問や助言が可能か、記録をどのように見てもらえるかも確認しましょう。
匿名で対応できるか、相手へどの範囲まで情報が伝わるかは、自治体や状況によって異なります。
保健所へ相談すれば必ず解決するとは限らない
環境省の「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」では、犬の飼い主は、頻繁な鳴き声などによって周辺住民の日常生活へ著しい支障を及ぼさないよう努めることとされています。
一方で、個人宅から聞こえるペットの鳴き声を生活騒音として扱い、法律や条例による一律の規制対象ではないと案内している自治体もあります。
自治体によっては、飼い方指導の一環として飼い主へ苦情を伝えたり、事情を確認したうえで必要に応じて啓発したりしています。
つまり、相談できる窓口や対応してもらえる範囲は地域によって異なります。「保健所へ電話すれば必ず訪問・指導してもらえる」「必ず鳴き声が止まる」とは限りません。
だからこそ、まず自分の地域ではどのような対応が可能かを確認し、鳴き声の状況を具体的に伝えることが大切です。
保健所への相談で解決しなかった後にしたこと
夫に分かってもらえず、引っ越しまで考えた
最初に身近な夫へ相談しましたが、夫は単身赴任中でした。
夫が家にいる土日は、犬の飼い主も在宅していたため、犬は鳴きません。実際の鳴き声を聞いていない夫には、私が神経質になり、音へ過敏になっているだけのように見えたのだと思います。
病院へ行くことも勧められました。
毎日約8時間の鳴き声を家で聞いていない人には分かってもらえないのだと感じ、とても悲しくなりました。
私はますます追い詰められ、「ここにはもう住めない」と思うようになりました。家のチラシを見たり、インターネットで引っ越し先を探したりしていました。
夫を責めたいわけではありません。実際にその音を聞いていない人へ、言葉だけで苦しさを伝えるのは難しかったのです。
もし日時の記録や録音があれば、もう少し具体的に状況を共有できたかもしれません。
自治会の班長へ相談したものの、回覧板への記載だけだった
近所のことなので迷いましたが、自治会の班長へ相談しました。
班長は、「定例会で、このような苦情が出ていると話してみる」と言ってくれました。
しかし、定例会後の回覧板では、最後の方に簡単に記載されているだけでした。その時点では、鳴き声の改善にはつながりませんでした。
飼い主と面識のある近所の方が間に入ってくれた
その後、同じ班の方が庭にいらっしゃるところを見かけました。
その方は自治会でも知られており、犬の飼い主とも交流があるのではないかと思いました。私は勇気を出して、これまでの状況を話しました。
その方は私の話を聞いてくださり、やはり飼い主とも面識がありました。
そして、
「あなたの名前は伏せて、鳴き声で困っている家があると話してみるわね」
と言ってくださいました。
私は飼い主と直接話していません。近所の方が間に入って、穏やかに伝えてくださったのです。
飼い主も、留守中に犬が鳴いていることには、うすうす気づいていたようです。
それまで犬は、留守番中に庭へ出されていました。その後、家の中で留守番をするようになったようで、鳴き声は時折聞こえる程度になりました。
ほとんど気にならなくなり、ようやく以前の生活へ戻ることができました。
飼い主へ直接言うのが不安なときは第三者へ相談する
近所の犬の問題だからといって、必ず自分で飼い主宅へ行かなければならないわけではありません。
関係が悪くなることが心配だったり、相手の反応に不安を感じたりする場合は、次のような相談先を検討できます。
- 自治体の担当窓口
- 賃貸住宅の管理会社や、分譲マンションの管理組合
- 自治会や町内会
- 飼い主と相談者の双方を知る、信頼できる人
- 法律相談などの専門窓口
私の場合は、自治会という組織だけでは解決しませんでしたが、地域事情を知り、飼い主とも面識のある方の一言が解決につながりました。
ただし、これは私の経験です。第三者へお願いすれば必ず解決するとは限りません。
また、威嚇や脅迫を受けているなど身の危険を感じる場合は、自分だけで相手の家へ行かず、警察を含む適切な窓口へ相談してください。
解決するまでの間は、自分の心と体も守る
鳴き声の問題が解決するまでには、時間がかかることがあります。
その間、我慢だけを続けていると、心も体も疲れてしまいます。できる範囲で、音から離れる時間を作りましょう。
- 図書館や家族・友人宅など、静かな場所で過ごす
- 家の中で比較的音が小さい部屋へ移動する
- 耳栓やイヤーマフを短時間使う
- 家族や信頼できる人へ、記録を見せながら状況を話す
耳栓やイヤーマフは、犬の鳴き声問題そのものを解決する商品ではありません。装着感や音の聞こえ方にも個人差があります。
また、使用中はインターホン、電話、火災報知器、家族の声などが聞こえにくくなることがあります。周囲の安全を確認し、必要な音まで遮らないよう注意してください。
眠れない、食欲がない、気持ちが落ち込んだ状態が続くなど、心身へ不調が出ている場合は、一人で耐え続けず、医療機関や地域の相談窓口を利用してください。
犬の鳴き声と保健所への相談についてよくある質問
昼間の犬の鳴き声でも相談できますか?
昼間だから相談できないとは一律にいえません。
長時間または頻繁に続き、生活へ支障が出ている場合は、日付、時間、継続時間などを記録し、住んでいる自治体の担当窓口へ相談できる内容か確認しましょう。
録音がないと保健所へ相談できませんか?
録音が全国一律の必須条件になっているわけではありません。録音がなくても、まずは相談できます。
ただし、訪問時に犬が鳴いているとは限らないため、日付や時間帯、頻度などの記録があると状況を説明しやすくなります。
匿名で飼い主へ伝えてもらえますか?
匿名対応の可否や、飼い主へ伝わる情報の範囲は、自治体や相談内容によって異なります。
電話の最初に、「名前を伏せて相談できるか」「飼い主へ伝える際に、相談者が特定される情報は伝わるか」を確認してください。
飼い主へ直接話した方がよいですか?
当事者同士の話し合いを案内している自治体もあります。しかし、不安や身の危険を感じる場合まで、無理に直接話す必要はありません。
管理会社、自治会、地域で双方と面識のある人など、第三者を通す方法もあります。
何デシベルを超えたら違法になりますか?
個人宅で飼われている犬の鳴き声に、全国一律で単純に適用されるデシベル基準があるとはいえません。
生活騒音の扱いや地域の条例は自治体によって異なります。インターネット上の数字だけで判断せず、住んでいる自治体の担当窓口へ確認しましょう。
まとめ|記録と第三者への相談が解決の糸口になった
保健所などへ相談する前に、次の5項目を記録しておくと状況を伝えやすくなります。
- 犬が鳴いた日付
- 鳴き始めと鳴き止んだ時刻
- 継続時間と頻度
- 犬が鳴いていたときの状況
- 自分の生活に出た影響
私の場合は、記録を残さず保健所へ相談したため、担当者が来たときに犬が鳴いておらず、困っている状況を確認してもらえませんでした。
夫や自治会へ相談してもすぐには解決せず、引っ越しまで考えるほど追い詰められました。
最終的には、飼い主と面識のある近所の方が、私の名前を伏せて「困っている家がある」と伝えてくださいました。その後、犬の留守番場所が庭から室内へ変わり、鳴き声はほとんど気にならなくなりました。
一人で抱え込まず、まずは日付と時間の記録から始めてみてください。そして、自治体、管理会社、自治会、信頼できる近所の方など、自分が相談しやすい窓口を探しましょう。
直接話すことに不安があるときは、第三者に間へ入ってもらう方法もあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。