「葬儀パートは、出勤してから何をするの?」
「通夜と告別式では、仕事内容や勤務時間がどう違う?」
求人に「受付・案内・式典補助」と書かれていても、実際の一日は想像しにくいと思います。
私は50代で未経験から葬儀関係のパートを始め、式典ではアシスタントを補助する「サブ」を担当しました。
この記事では、2015年ごろに私が経験した、通夜と告別式の仕事を紹介します。準備から式後の片付けまでの流れと、案内に迷って先輩から教わったことをまとめました。
仕事内容や役割の呼び方、式の進め方は、会社・地域・宗教・宗派によって異なります。一つの職場での体験として、応募前の参考にしてください。
サブとして働いた私の勤務時間とスタッフの人数
私の勤務先では、アシスタントが式全体の進行や住職の動きを把握し、サブはその指示を受けながら準備や案内を行っていました。
私の勤務時間の目安は、次のとおりです。
| 担当する式 | 出勤から退勤までの時間 | 主な仕事 |
|---|---|---|
| 通夜 | 3~4時間 | 準備、参列者や住職の案内、通夜食の準備、式後の手入れ・清掃 |
| 告別式 | 5~6時間 | 準備、案内、式中の補助、お別れ・出棺の補助、清掃、初七日法要の準備 |
時間には、式の前後の作業と、休憩を取った場合の休憩時間も含みます。
式に入る人数は規模によって変わりますが、私の勤務先では、おおむね次の体制でした。
| 葬儀の規模 | 通夜 | 告別式 |
|---|---|---|
| 一般葬 | 2人 | 3人 |
| 家族葬 | 1人 | 2人 |
これは、アシスタントとサブを合わせた人数で、担当社員は含みません。すべての式に同じ人数で入るわけではなく、その日の規模や分担に合わせて動いていました。
出勤連絡のタイミングや月ごとの仕事量については、葬儀パートのシフトと収入の体験談で紹介しています。
通夜の一日の流れ
開式前に、式の情報と自分の担当を確認する
私がサブとして通夜に入るときは、開式の約1時間30分前に集合していました。
出勤したら、その日の式の情報を確認します。
- 故人様と喪主様の名前
- 開式時間と宗派
- 返礼品の有無と渡し方
- 通夜後の食事の有無
- 故人様やご遺族が、すでに会館へ入られているか
同じ会館で式が重なる場合もあるため、自分が担当する式を取り違えないように気をつけていました。
その後、住職のお茶、返礼品、親族控室、受付などを準備します。故人様がこれから到着する場合には、棺台を用意してお迎えすることもありました。
参列者と住職を迎える
参列者が来られたら、お辞儀をして挨拶し、受付へ案内しました。
住職が到着した際は、お迎えして荷物を持ち、控室へ案内します。開式の声かけや住職の椅子引きも、毎回ではありませんが、私が担当することがありました。
参列者を案内している間も、新たに来られた方がいないか、入口の様子に気を配っていました。
式中は案内や通夜食の準備をする
通夜後に食事をするご家族の場合は、住職のお勤めが始まった後に、親族控室へ料理や食器を並べました。
作業をしている間にも、遅れて参列者が来られることがあります。そのため、準備だけに集中せず、入口の様子や式の進み具合も気にかけていました。
遅れて来た方への案内では、いつも同じ順番で対応すればよいわけではありません。私は一度、受付と式場への案内の順番に迷い、うまく対応できなかったことがあります。詳しい経緯は後ほど紹介します。
通夜後は焼香鉢や炭を手入れし、清掃する
通夜が終わると、式場の焼香鉢や炭の手入れをしました。ホールやトイレ、灰皿などの簡単な清掃も、私が担当していた仕事です。
通夜の式が終わればすぐに帰れるわけではなく、こうした作業まで含めて、出勤から退勤まで3~4時間ほどでした。
告別式の一日の流れ
開式の約2時間前に出勤し、準備する
告別式では、開式の約2時間前に出勤していました。
前日の通夜にも入っていた場合でも、式の情報に変更がないかを確認します。宗派、返礼品、食事、初七日法要の有無など、その日の動きに関わる内容を把握してから準備しました。
親族控室で通夜食を取られていた場合には、残っている食器や料理の片付けもありました。
住職と参列者を迎え、式中の補助をする
告別式でも、住職の控室への案内やお茶出し、参列者の受付・式場への案内を行いました。住職への開式の声かけや椅子引きも、分担に応じて担当しました。
式中は、式場の脇で姿勢を保ちながら、必要な場面で動きます。焼香の案内や、弔電を読み上げる際の補助なども行っていました。
私はサブだったため、アシスタントの動きや指示を確認しながら、自分の役割を進めることが大切でした。
お別れから出棺までは、作業が重なる
私が一日の中で特に忙しいと感じたのは、お別れから出棺にかけての時間です。
祭壇の花や供花を切ってお別れ花を作り、ご親族や参列者を案内します。
私の勤務先では、通夜で柩のふたを開閉することはありませんでした。告別式では、私も開閉を補助することがありました。
短い時間にいくつもの作業が重なるため、自分が次に何を担当するのかを把握して動く必要がありました。
出棺後は、かご盛り崩し・清掃・初七日法要の準備をする
私の勤務先では、式場と火葬場は別の場所にありました。火葬場へ同行するのは担当社員で、サブの私は移動しませんでした。
式場に残って担当したのは、主に次の仕事です。
- お供えのかご盛りを崩す
- 出棺後の式場を清掃する
- 初七日法要の準備をする
出棺を見送って終わりではなく、その後にも作業がありました。葬儀パートの働き方を考えるときは、式の最中だけでなく、前後の準備や片付けも含めて確認しておくとよいと思います。
休憩は、出棺後の片付けが一区切りついてから
私の勤務先では、6時間以上の勤務になる場合は、1時間の休憩を取る運用でした。
休憩に入るのは、出棺が終わり、式場の片付けが大まかに済んだタイミングです。
この記事で紹介している「告別式は5~6時間」という時間は、出勤から退勤までの長さです。休憩を取った日は、その休憩時間も含んでいます。
応募する際には、勤務時間だけでなく、休憩をいつ取れるのかも聞いておくと、一日の働き方を想像しやすくなります。
※ここで紹介しているのは、2015年ごろの私の勤務先での運用です。
遅れて来た参列者の案内で、判断に迷った経験
通夜の式が半分以上進んでいたとき、遅れて来た参列者がいました。
私は、先に受付をしていただくか、式場へ案内するか迷いました。式中だったため周囲へ確認するのが難しく、自分の判断で受付を先にしていただきました。
ところが、その間に式が進み、ほかの参列者の焼香の流れに自然に入っていただけなくなりました。結局、式の終盤に、その方お一人で焼香していただくことになりました。
私には、その方が恥ずかしそうにしているように見えました。
後から先輩に、こうした状況では先に式場へ入っていただき、受付は後でもできると教わりました。ただし、その方を覚えておき、後で必ず受付へ案内することを忘れないようにとも指導を受けました。
この経験で、受付から案内するという手順だけでなく、今どこまで式が進んでいるかを見て動く必要があると分かりました。
これは私の勤務先で教わった対応です。これから働く方は、遅れて来た参列者への対応や、式中に迷ったときの確認方法を、事前に教えてもらうとよいと思います。
応募前に確認しておきたいこと
私の経験から、求人票だけでは分かりにくいと感じるのは、具体的な担当範囲と、仕事が終わるタイミングです。
面接では、次のように聞くと確認しやすくなります。
| 確認したいこと | 質問の例 |
|---|---|
| 最初に担当する仕事 | 未経験者は、初めにどの作業を担当しますか? |
| 出勤から退勤までの時間 | 準備・片付け・休憩を含めて、何時間くらいですか? |
| 出棺後の担当 | 火葬場への同行や、初七日法要の対応もありますか? |
| スタッフの体制 | 一つの式に何人で入り、どう分担しますか? |
| 休憩 | 休憩は、どのタイミングで取りますか? |
| 判断に迷った場合 | 式中に分からないことがあったら、誰にどう確認しますか? |
同じ「葬儀パート」という名前でも、勤務先によって役割は変わります。自分がどこまで担当する仕事なのかを確かめておくことが大切です。
仕事内容全体や、約10年間働いて大変だったことは、葬儀関係のパートの仕事内容と体験談にまとめています。
まとめ|サブの仕事は、準備から式後の片付けまであった
私が経験したサブの勤務は、出勤から退勤まで、通夜で3~4時間、告別式で5~6時間ほどでした。
通夜では準備や案内に加え、式後の焼香鉢・炭の手入れや清掃まで担当しました。告別式では、お別れや出棺の補助をし、出棺後はかご盛り崩し、清掃、初七日法要の準備を行いました。
働いて分かったのは、作業を覚えるだけでなく、式の進み具合に合わせて動く難しさです。遅れて来た参列者への案内では、私も判断を誤り、先輩から対応を教わりました。
これから応募する方は、勤務時間とあわせて、担当する仕事の範囲と、迷ったときに確認する方法も聞いてみてください。