「葬儀関係のパートへ応募したいけれど、志望動機をどう書けばよいのか分からない」
「50代で未経験でも、面接で採用してもらえるのだろうか」
葬儀の仕事は日常生活で詳しく知る機会が少ないため、履歴書や面接で何を伝えればよいのか迷いますよね。
私は50代のとき、未経験で葬儀関係のパートへ応募しました。それまでの飲食店やホテルでの接客経験、可能な範囲で夜や土日も勤務できること、長く働きたいことを面接で伝え、約1週間後に電話で採用の連絡をいただきました。
採用後は約10年間働き、500件以上の葬儀に携わりました。
この記事では、私が応募したときの志望理由をもとにした履歴書・面接の例文、実際に聞かれた質問、50代だからこそ伝えられる強み、服装、応募前に確認したい条件を紹介します。
勤務先によって採用基準や仕事内容は異なります。この記事の例文をそのまま暗記するのではなく、ご自身の経験と応募先に合わせて言葉を変えてください。
結論:志望動機は「応募理由・活かせる経験・働く意思」の3点で作る
葬儀パートの志望動機は、きれいな言葉を並べるよりも、次の3点を自分の経験に結びつけると伝わりやすくなります。
| 入れたい内容 | 私が伝えたこと |
|---|---|
| なぜ応募するのか | 接客経験を活かせ、人々の生活に欠かせない仕事だと考えた |
| 何を活かせるのか | 飲食店やホテルで身につけた接客、電話対応、気配り |
| どのように働きたいか | 夜や土日も可能な範囲で勤務し、長く働きたい |
葬儀の仕事では、ご遺族や参列者の様子を見ながら、落ち着いて対応する必要があります。特別な経験がなくても、これまでの仕事や家庭生活で身につけた気配り、言葉遣い、時間管理などは伝えられる強みです。
ハローワークの応募書類作成資料でも、志望動機とアピールポイントは面接でよく質問される項目とされています。履歴書と面接で話す内容が大きく変わらないよう、事前に整理しておきましょう。
50代未経験で採用された私の志望理由
私が葬儀関係のパートへ応募した主な理由は、これまでの接客経験を活かせると考えたことです。
私はそれ以前に、飲食店での接客や、会員制ホテルのフロント兼予約業務を経験していました。ホテルでは、電話対応、予約管理、お客様への案内、複数の仕事の優先順位を考えて動くことを学びました。
葬儀関係は未経験でしたが、人と接する仕事である点は共通しています。相手の様子を見て声をかけることや、失礼のない言葉で対応することは、これまでの経験を活かせると考えました。
また、人々の生活に欠かせない仕事であり、知識やマナーを学びながら長く働きたいという気持ちもありました。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、葬祭の仕事はご遺族を支え、葬儀全体を円滑に進める役割と説明されています。高齢化に伴う人材需要が示される一方で、家族葬や一日葬など葬儀の小規模化も紹介されています。
そのため、「高齢化で安定していそうだから」だけを志望動機にするのではなく、自分の経験をどう活かし、どのような姿勢で働きたいかまで伝えることが大切です。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「葬祭ディレクター」
履歴書に使える葬儀パートの志望動機例文
履歴書には、応募理由、活かせる経験、働く意思を簡潔にまとめます。
私の体験をもとにした例文
これまで飲食店やホテルで接客を経験し、お客様への気配り、電話対応、状況に合わせて動く力を身につけてきました。これらの経験を活かし、ご遺族や参列者に寄り添う仕事に携わりたいと考え、応募いたしました。可能な範囲で夜間や土日の勤務にも対応し、必要な知識とマナーを学びながら長く働きたいと考えております。
これは、私が実際に話した内容を、履歴書向けに整えた例文です。当時の履歴書へ書いた文章そのものではありません。
接客経験がある人の基本構成
接客経験がある方は、次の順番で組み立てると書きやすくなります。
- これまで経験した接客の仕事
- そこで身につけた気配りや対応力
- 葬儀の仕事でどのように活かしたいか
- 勤務条件と長く働く意思
「接客経験があります」だけで終わらせず、電話対応、受付、案内、予約管理、クレーム対応など、実際に担当した仕事を一つか二つ加えると具体的になります。
接客業が未経験の場合の考え方
接客の仕事をしていなくても、これまでの経験をすべて否定する必要はありません。
- 家族や地域の予定を調整してきた
- 相手の体調や困りごとへ気づいて声をかけられる
- 決められた手順を丁寧に確認できる
- 清掃や準備を最後まで責任を持って行える
- 急な変更があっても落ち着いて優先順位を考えられる
この中から本当に自分が経験したことを選び、具体的な場面を添えてください。経験していないことを作って書くのは避けましょう。
面接で伝えた30秒程度の志望動機例文
面接では、履歴書よりも少し自然な言葉で話します。
私には飲食店とホテルでの接客経験があり、相手の様子を見ながら対応することや、電話対応、予約管理を経験してきました。葬儀関係は未経験ですが、これまでの経験を活かしながら必要なマナーを学び、長く働きたいと考えています。家庭の協力もあるため、夜や土日も可能な範囲で勤務できます。
一字一句を暗記すると、途中で言葉を忘れたときに話しにくくなります。「接客経験」「長く働きたい」「可能な勤務時間」の3つを覚え、自分の言葉で話すほうが自然です。
50代のパート面接全般で準備したい質問は、50代パート面接で聞かれたこと|服装・志望動機・不採用後の見直しも参考にしてください。
葬儀パートの面接で実際に聞かれたこと
私が面接で聞かれたことと、答えた内容を紹介します。
ご遺体や葬儀の仕事に抵抗はありませんか
私は「ご遺体を見ることや、葬儀の仕事に抵抗はありません」と答えました。
ただし、誰にでも同じ回答を勧めるわけではありません。実際に働き始めた頃の私は、ご遺体を間近で見ることに戸惑いました。
強い抵抗がある場合は、無理に「大丈夫です」と答えず、担当する業務と、ご遺体に接する範囲を確認することが大切です。受付や事務の募集でも、勤務先によって担当範囲が異なります。
夜や土日に勤務できますか
私は、子育てが一段落し、夫も協力的だったため、次のように伝えました。
子育ても一段落し、主人も協力的ですので、夜や土日もできる範囲で出勤させていただきます。
すべての日に出勤できると約束するのではなく、「可能な範囲」を具体的に伝えました。無理な条件を伝えて採用されても、長く続けにくくなります。
長く働けますか
私は、短期間ではなく長く働きたいと伝えました。
実際に採用後は約10年間働き、500件以上の葬儀に携わりました。未経験でも、学ぶ姿勢と継続して働く意思を伝えることは、自分の強みになります。
採用の連絡はいつ来ましたか
私の場合は、面接から約1週間後に電話で採用の連絡がありました。
連絡までの日数と方法は勤務先によって異なります。面接の最後に、結果の連絡時期と連絡方法を確認しておくと安心です。
私が採用につながったと感じる4つのポイント
採用理由を勤務先から詳しく説明されたわけではありません。ここでは、自分の面接を振り返って、良かったのではないかと感じる点を紹介します。
勤務時間にある程度の融通が利いた
葬儀は急に予定が決まることがあります。私は夜や土日も、家庭の都合がつく範囲で勤務できると伝えました。
ただし、できない時間まで「できます」と言う必要はありません。勤務できる曜日、時間帯、前日の連絡へ対応できる範囲を整理しておきましょう。
長く働きたい意思を伝えた
未経験だからこそ、仕事を覚え、長く働きたいという姿勢を伝えました。
「長く働きたい」だけでなく、なぜ続けたいのか、自分の生活と勤務条件が合っているかまで説明できると、より具体的になります。
明るく落ち着いて受け答えをした
葬儀関係とはいえ、人と接する仕事です。私は暗い表情を作るのではなく、明るさを保ちながら、落ち着いて話すことを心がけました。
大きな声で元気よく話すこととは違います。相手の話を最後まで聞き、穏やかな声で丁寧に答えることを意識しました。
清潔感のある身だしなみを整えた
私はスーツではありませんでしたが、清潔感のある服装を選びました。ロングヘアはきちんと束ねて面接を受けました。
服装の指定がある場合は、その案内を優先してください。指定がなく迷う場合は、派手な色柄や大きなアクセサリーを避け、落ち着いたスーツやオフィスカジュアルを選ぶと安心です。
50代だからこそ面接で伝えたい強み
50代になると、年齢やブランクを不利に感じることがあります。しかし、今まで積み重ねてきた経験や気配りは、大きな強みです。
- 相手の表情や体調の変化へ気づける
- 失礼のない言葉遣いを意識できる
- 複数の予定から優先順位を考えられる
- 感情的にならず、落ち着いて話を聞ける
- 家庭や地域で培った調整力がある
- 決めた仕事を責任を持って続けられる
大切なのは、「気配りができます」と言うだけで終わらせないことです。「困っているお客様へ先に声をかけた」「複数の予約を確認しながら部屋を振り分けた」など、自分の経験を一つ添えましょう。
私はホテルで身につけた接客、電話対応、予約管理、優先順位を考える力を、葬儀関係の仕事でも活かすことができました。
志望動機で避けたい伝え方
「高齢化で安定しているから」だけで終わる
需要や収入の安定だけを理由にすると、自分が仕事でどう役立てるかが伝わりません。
人々の生活に欠かせない仕事だと考えたことに加え、「接客経験を活かしたい」「必要なマナーを学びたい」「長く働きたい」など、自分の経験と意思を添えましょう。
実際には難しい勤務条件まで引き受ける
夜、土日、急な出勤に対応できる人を求める求人もあります。しかし、毎回は難しいのに「いつでも出られます」と答えると、採用後に困ります。
出勤できる曜日や時間、難しい日を正直に伝えたうえで、可能な範囲を相談しましょう。
仕事内容を確認せず「何でもできます」と答える
葬儀関係の仕事には、受付、案内、会場準備、清掃、配膳、電話対応、事務、運転、搬送などがあります。
私のパート業務では車の運転やご遺体の搬送は担当しませんでしたが、別の求人では応募条件に含まれる可能性があります。「何でもできます」と答える前に、担当範囲を確認してください。
面接でこちらから確認したい7つのこと
私の面接では、葬儀があるときだけ勤務することと、前日に出勤連絡が来ることは説明されました。一方で、式の進行によって勤務時間が延びる可能性は、説明がなかったと思います。
働き始めてから困らないよう、次の点を確認しましょう。
- 受付、案内、清掃、事務など、担当する具体的な業務
- ご遺体に接する業務の有無と範囲
- 車の運転や搬送を担当するか
- 出勤連絡は何日前に来るか
- 夜間、土日、急な出勤はどの程度あるか
- 勤務時間の延長や残業はどの程度あるか
- 研修期間、月の勤務時間、最低保証の有無
私が実際に働いて感じた負担と勤務時間は、葬儀関係のパートはきつい?仕事内容と10年働いて分かったことで詳しく紹介しています。
希望条件の整理から始めたい方は、50代でパートが決まらない方へ|不採用後に私が見直した5つのことも参考にしてください。
葬儀パートの志望動機・面接に関するよくある質問
50代未経験でも応募できますか?
未経験可の求人で、応募条件を満たしていれば応募できます。私は50代・未経験で採用されましたが、すべての求人で年齢や経験が問われないという意味ではありません。
求人票で、資格、運転免許、勤務時間、担当業務、経験の条件を確認してください。
葬儀関係の資格は必要ですか?
私が応募したパートでは、葬儀関係の資格は必要ありませんでした。
job tagでも、葬祭スタッフとして働き始める際に特定の学歴や資格は通常必要とされず、働きながら知識や技術を身につける流れが紹介されています。ただし、職種や勤務先によって条件は異なります。
面接は黒いスーツで行くべきですか?
私はスーツではなく、清潔感のある落ち着いた服装で面接を受け、長い髪は束ねました。
服装の指定がある場合は勤務先の案内を優先してください。指定がなく不安な場合は、落ち着いた色のスーツやオフィスカジュアルが無難です。
ご遺体を見ることへの抵抗を聞かれたらどう答えますか?
まず、実際に担当する業務と、ご遺体に接する範囲を確認しましょう。
抵抗が強いのに、採用されるためだけに「まったく問題ありません」と言い切ることは勧めません。「仕事内容を詳しく伺い、理解したうえで真摯に取り組みたいです」など、自分の気持ちに合った誠実な答えを考えてください。
志望動機は履歴書と面接で同じでもよいですか?
中心となる内容は同じで問題ありません。履歴書では簡潔にまとめ、面接では具体的な経験や勤務できる時間を補足します。
書いた内容と話す内容が大きく食い違わないよう、履歴書のコピーを残し、面接前に読み返しておきましょう。
まとめ
葬儀パートの志望動機は、次の3点を自分の経験に合わせて伝えると整理しやすくなります。
- なぜ葬儀関係の仕事へ応募するのか
- これまでの経験をどのように活かせるか
- どのような働き方をして、どれくらい長く続けたいか
私は50代・未経験で応募し、飲食店やホテルでの接客経験、可能な範囲で夜や土日に勤務できること、長く働きたい意思を伝えました。面接では、明るさを失わず、落ち着いて話すことと、清潔感のある身だしなみを心がけました。
採用につながったと感じる最大の武器は、50代まで積み重ねてきた経験と気配りです。
例文をそのまま使うのではなく、自分が実際に経験した仕事、家庭や地域で身につけた力、無理なく勤務できる条件へ置き換えてください。面接では、清潔感があり、落ち着きながらも暗くならない明るい雰囲気で、自分の言葉を伝えましょう。
葬儀関係以外の仕事とも比較したい方は、50代女性におすすめのパート5選|経験・体力・時間から選ぶコツも参考にしてください。