「葬儀関係のパートはきつい?」「50代・未経験でも続けられる?」と、応募を迷っている方もいると思います。
私は50代で未経験から葬儀関係のパートを始め、約10年間働きました。最初の約1年は式場で、アシスタントを補助する「サブ」を担当し、その後は事務に移りました。
式場の仕事で特につらかったのは、立ち仕事による足の痛みとむくみです。靴を替えることで痛みは軽くなりましたが、むくみまではなくなりませんでした。一方、事務に移ってからはシフト勤務になり、収入が安定したことと、立ち仕事ではなくなったことが、続けやすさにつながりました。
この記事では、式場と事務での働き方を分けて、実際にきつかったこと、続けられた理由、応募前に確認しておきたい条件をお伝えします。勤務時間や連絡の仕方は、私が働いた職場での体験です。
最初の約1年は式場のサブ、その後は事務を担当
私が式場で担当していたのは、式の準備、参列者の案内、式後の片付けなどです。通夜では焼香鉢や炭の手入れ、トイレや灰皿などの簡単な清掃を行い、告別式では出棺後の清掃や、お供えのかご盛りを崩す作業、初七日法要の準備もしていました。
式場で約1年働いた後、事務に移りました。ただし、移ったばかりの頃は、式典のメンバーが足りないときに補助に入ることもありました。約10年間ずっと式場の立ち仕事をしていたわけではありません。
出勤から退勤までの具体的な仕事は、葬儀パートの一日の流れ|サブとして経験した通夜・告別式の仕事にまとめています。事務の仕事内容は、葬儀会社の事務パートは未経験でもできる?仕事内容と大変だったことをご覧ください。
公式情報との区別:厚生労働省の職業情報提供サイト job tag「葬祭ディレクター」では、葬儀の企画、会場設営、運営・進行など、幅広い仕事が紹介されています。これは私個人の担当業務の一覧ではありません。応募する際は、求人の名称だけでなく、実際に任される仕事を確認してください。
いちばんきつかったのは、立ち仕事による足の痛みとむくみ
5cmヒールから3cmの幅広タイプに替えた
式場で働いていたときは、立ち仕事で足が痛くなり、むくみもつらかったです。最初は5cmのヒールを履いていましたが、その後、3cmのヒールで幅広のタイプに替えました。
靴を替えてから、私の場合は足の痛みが軽くなりました。ただ、むくみは残り、帰宅してからお風呂で足をもむこともありました。
これは私が行ったことと、そのときの状態です。靴を替えれば誰でも同じように楽になるという意味ではなく、お風呂で足をもんでむくみが改善したとも言い切れません。
靴の見直しや帰宅後の過ごし方、連勤の調整については、50代パートの立ち仕事はきつい?足のむくみ・だるさと付き合う私の工夫で詳しく紹介しています。
式の時間だけでなく、準備や片付けもある
通夜や告別式の時間だけを見て、勤務時間を考えることはできません。式の前に準備があり、出棺後にも清掃や次の準備があります。
私の場合、出勤から退勤までは通夜で3~4時間、告別式で5~6時間ほどでした。この時間は、休憩がある場合には休憩も含んだ長さです。勤務中ずっと立ち続けていた時間、という意味ではありません。
私の勤務先では、6時間以上の勤務だと1時間の休憩があり、出棺後、式場の片付けが大まかに終わった頃に取っていました。これは当時の勤務先での運用です。
出勤の連絡は当日や前日。式が重なる日は長時間になることも
通夜は当日の朝、告別式だけなら前日の午前中に連絡
式場で働いていたとき、通夜の出勤連絡は当日の午前9~10時頃、告別式だけの勤務では前日の午前中に来ていました。ただし、日取りが早く決まっている場合には、2日ほど前に連絡をもらうこともありました。
このため、私の職場では「いつも前日に連絡が来る」という働き方ではありませんでした。応募前には、通夜と告別式それぞれについて、どのくらい前に勤務が決まるかを聞いておくと、自分の予定と合わせられるか考えやすいと思います。
同じ日に告別式を2件、または告別式と通夜を担当したことも
同じ日に告別式を2件担当することもありました。2件とも最初の準備から入るとは限らず、後の式は、始まる前から補助に入ることもありました。
勤務できる人がよほど足りないときには、同じ日に告別式と通夜を担当したこともあります。その場合は、告別式の仕事が終わったところでいったんタイムカードを切り、通夜の出勤まで1~2時間、中抜けをしていました。
このような日は、中抜けの時間を除いて、実際に働いた時間が約8時間でした。通常の通夜3~4時間、告別式5~6時間という「出勤から退勤までの時間」とは、数え方が違います。
求人を見る際には、1回の式の勤務時間に加え、「同じ日に複数の式を担当することがあるか」「中抜けがあるか」も確認しておくと、生活への影響を考えやすくなります。
勤務の連絡や収入については、葬儀パートのシフトは前日連絡?勤務時間と収入の実態で詳しく紹介しています。
未経験の頃は、案内の判断や声の出し方でも失敗した
体力面以外では、進行中の式でどの順番で案内するか、参列者にどう伝えるかなど、経験しながら学んだことがありました。
たとえば、通夜に遅れて来られた方を、受付と式場のどちらへ先に案内するか迷ったことがあります。式の途中で確認しにくく、自分の判断で受付を先にした結果、ほかの参列者の焼香の流れに入っていただけませんでした。
また、出棺時の移動の案内では、十分な声が出せず、席を立つ方と、周囲を見回して座ったままの方が混ざってしまったこともあります。そのときは、もう一人のサブの先輩が、大きな声と身振りで案内してくれました。
先輩からは、一般の参列者の前方に立って後方を向き、皆様に届く声で、移動する方向を手で示して案内するよう教わりました。回数を重ねるうちに、少しずつ要領よく案内できるようになったと思います。
自宅では、通夜と葬儀の一通りの流れを書き、場面ごとに自分がすることや注意点を整理していました。仕事用には、ポケットに入る小さなノートも用意していました。
詳しい経緯と先輩から教わった対応は、葬儀パートで失敗・注意されたこと3つ|未経験の私が学んだ対応にまとめています。研修については、葬儀パートの研修内容は?未経験からサブを任されるまでの実体験をご覧ください。
約10年続けられたのは、ご遺族の言葉と働き方の変化があったから
故人様の娘様からいただいた言葉
続けられた理由の一つに、ご遺族からいただいた言葉があります。骨上げが終わった後、故人様の娘様から、次のように声をかけていただいたことがありました。
「いい式でした、皆さんに送っていただいてお母さんも喜んでいると思います」
立ち仕事や、案内がうまくいかない大変さもありましたが、こうした言葉をいただいたことが、仕事を続ける理由になりました。
事務に移ってシフト勤務になり、収入が安定した
気持ちの面だけでなく、働く条件が変わったことも大きかったです。事務に移ってからはシフト勤務になり、収入が安定しました。立ち仕事ではなくなったことも、続けられた理由です。
私の「約10年続けた経験」は、最初の式場の仕事に加え、その後の事務の仕事を含んでいます。同じ負担をずっと我慢して続けた、ということではありませんでした。
ただし、これは私の勤務先での経緯です。どの職場でも事務へ移れるとは限らないため、応募する仕事そのものの条件を確かめておくことが大切だと思います。
応募前に確認したいこと
ここからは、私の体験を踏まえた応募前の確認の提案です。私が面接で実際にすべて質問した、という意味ではありません。
- 担当する仕事:式場の補助なのか事務なのか。準備や清掃、運転、搬送など、どこまで担当するのか。
- 身体への負担と靴:立っている時間の目安、休憩を取るタイミング、靴の形やヒールの高さの指定があるか。
- 勤務の決まり方:当日や前日に連絡が来るのか、事前にシフトが決まるのか。都合が合わない場合はどうなるか。
- 1日の時間:準備と片付けを含めた出勤から退勤までの長さ、複数の式を担当する日や中抜けの有無、給与の対象となる時間。
- 収入の見通し:月の勤務日数・時間の目安と、仕事が少ない月の働き方。
- 未経験者への支援:最初に教わる内容、先輩と一緒に働ける期間、式の途中で判断に迷ったときの確認先。
足への負担が気になる方は、靴と立ち仕事の時間から。家庭の予定や収入を優先したい方は、勤務の決まり方と月の勤務時間から確認すると、自分の生活に合うか判断しやすいと思います。
まとめ:式場と事務を分けて、自分に合う条件を確かめたい
私にとって、式場での葬儀パートでいちばんきつかったのは、足の痛みとむくみでした。靴を替えて軽くなった部分はあっても、負担がすべてなくなったわけではありません。
約10年間続けられた背景には、ご遺族からいただいた言葉と、事務への異動による収入・働き方の変化がありました。葬儀関係のパートを考えている方は、まず求人の担当業務を確認し、立ち仕事の長さ、勤務が決まる時期、収入の見通しを具体的に聞いてみてください。