「葬儀会社の事務パートは、どんな仕事をするの?」「未経験でも覚えられる?」と気になっている方へ、私が担当していた仕事を紹介します。
私は50代で葬儀関係のパートを始め、最初の約1年は式場のサブとして働き、その後、事務に移りました。葬儀業界は未経験で入りましたが、それ以前にホテルのフロント・予約業務や事務の経験がありました。事務の仕事自体が初めてだったわけではありません。
葬儀会社の事務では、掲示物や名札の作成だけでなく、搬送の手配、電話と来客への対応、葬儀代金の精算も担当しました。一人で事務所を任されるまでには、約1年かかりました。
この記事では、実際に作った書類、搬送手配の連絡順、電話が重なったときに対応しきれなかったこと、現金精算の確認手順をお伝えします。ここに書くのは当時の私の勤務先での経験で、すべての葬儀会社に共通する手順ではありません。
式場で約1年働いた後に事務へ。一人で任されるまでも約1年
葬儀関係の仕事を始めたときは、式場でアシスタントを補助する「サブ」を担当していました。その約1年後に事務へ移り、先輩について仕事を覚えました。
事務所を一人で任されるまでには、私の場合、約1年かかりました。
一人勤務になってから分からないことが起きたときは、主会館にいる社員へ電話して聞いていました。
葬儀会社の事務へ応募する際には、「最初は誰について覚えるのか」「一人で勤務することがあるか」「そのときの確認先は誰か」を聞いておくと、働き方を想像しやすいと思います。
式場での仕事と事務に移ってからの違いは、葬儀関係のパートはきつい?仕事内容と10年働いて分かったことにまとめています。
パソコンでは、式の掲示物や名札、確認用の書類を作成
パソコンで行っていたのは、文字や数字の入力、掲示用の用紙、名札、チェック表などの作成です。具体的には、次のようなものを作っていました。
| 用途 | 作成していたもの |
|---|---|
| 式やご当家の案内 | 会館入口の門標、式場前の忌中塔、式を案内する道路看板などに貼るシール。会館内に立てたり貼ったりする案内用紙 |
| 供花・供物 | 供花や供物に付ける名札 |
| 返礼品 | 返礼品に貼る熨斗紙(のし紙)、返礼品のチェックリスト |
| 事務所や施設の管理 | 金庫内の現金を種類別に確認する金種チェック表、施設管理チェック表 |
| 備品の注文 | 備品の発注書 |
「事務の入力作業」といっても、作成するものは一種類ではありませんでした。会館の案内に使うもの、供花や返礼品に付けるもの、職員が確認に使うものがありました。
パソコン操作が心配な方は、応募先に「何のソフトで、どのような書類を作るのか」「用意された様式への入力なのか、一から作成するのか」を確認しておくとよいと思います。
搬送手配は、お客様・業者・社員への確認を重ねて進めた
新しく葬儀の依頼を受けたときには、故人様をお迎えする搬送の手配も担当していました。私が行っていたのは電話での受付と連絡調整、依頼書の作成です。
依頼内容と、必ず連絡がつく電話番号を確認する
最初の電話では、亡くなった方のお名前、住所、電話番号などを順に伺い、死亡診断書がすでに出ているか、まだかも確認していました。
お迎えに行く時間を確認して、もう一度こちらから電話する旨を伝えます。その際、必ず連絡のつく電話番号を聞いて復唱し、いったん電話を切っていました。
搬送業者と同行する社員へ連絡し、お迎えの時間を調整する
提携している搬送業者には、お迎えに行く場所と、お送りする場所を伝えて問い合わせます。同行する社員にも連絡しました。
業者と社員との間で調整し、お迎えに行ける時間が決まったところで、お客様へもう一度連絡していました。
お客様の了承を得て、場所と時間をもう一度復唱する
お客様に時間をお伝えし、了承をいただいたら、お迎えに行く場所、お送りする場所、時間をもう一度復唱して電話を切りました。
その後、社員と搬送業者へ、お客様の了承が得られたことを伝えます。最後に、電話で聞いた内容を記した受注依頼書を作成し、社員と共有して手配を終えていました。
このように、最初の電話を社員へ取り次ぐだけではなく、業者と社員の予定を確認し、お客様へ連絡を戻し、その結果を共有するところまで担当していました。これは当時の私の職場での手順です。実務では、勤務先の受付方法と指示を確認してください。
電話と来客が重なると、対応しきれない場面もあった
通話の相手と来客によって、対応を変えていた
電話中に来客があったとき、通話の相手が社内の人や、いつも取引をしている業者であれば、来客があったのでかけ直す旨を伝え、来客の対応をしていました。
お客様と通話中の場合は、モニターで誰が来たかをおおよそ確認していました。来た方が取引業者なら、受話器を持って合図をすると、電話中だと分かってくれました。
一般のお客様が来られた場合でも、通話中は接客に出られないことがありました。電話が終わった後もその方がいらっしゃったときは、丁寧にお詫びをして接客していました。
別の回線が鳴っても、すべてに折り返せていたわけではない
お客様との電話中に別の回線が鳴ったときは、表示された電話番号を見ていました。社内や取引業者からだと分かる場合は、どこからの電話かを覚えておき、後でかけ直していました。
一方、一般のお客様からの電話には、そのときは出られず、折り返しもしていませんでした。すべての電話に対応できていたわけではありません。
これは当時の対応を振り返ったもので、この方法を勧めるための説明ではありません。一人勤務がある職場では、電話と来客が重なった場合の応援先や転送方法、不在着信への対応を確認しておきたいと思います。
接客前の電話転送を忘れ、鳴り続けてしまったことがある
来客への接客が必要なときは、電話を主会館へ転送していました。ところが、転送するのを忘れ、接客中に電話が鳴り続けてしまったことがあります。
目の前のお客様は、落ち着かない様子に見えました。私は「もし、お亡くなりになった方の搬送依頼の電話だったら」と考え、ヒヤッとしました。このときは、特に報告していません。
ここからは、これから働く方への確認の提案です。電話を転送する場面、転送できているかの確かめ方、対応できなかった着信や転送忘れの報告先を、勤務先で確認しておくとよいと思います。これらを私がその後すべて実行した、という意味ではありません。
葬儀代金の精算では、現金を数えて社員にも再確認してもらった
私が勤めていた当時、葬儀代金のお支払いは現金のみでした。後日、施主様や喪主様が支払いに来られ、何百万円という現金を確認することもありました。
私が対応したときは、まずお客様の目の前で現金を数えました。お客様がお持ちの請求書と、こちらの請求書の控えを照合し、請求金額といただいた金額も確認していました。
金額が合っていれば事務所の中へ持っていき、その場にいる社員にも、もう一度確認してもらいました。確認ができたら、領収書を作成してお客様へお渡ししていました。
私だけで数えて終わりではなく、請求書の照合と、社員による再確認を行っていた点が、実際の手順でした。支払い方法や精算の担当範囲は会社ごとに確認が必要です。
事務に移ってからは、週3~5日のシフト勤務になった
事務での勤務時間は午前9時~午後5時、週3~5日でした。翌月のシフトは前月の25日前後に決まり、それまでに休みの希望を出して調整していました。
式場での仕事は、通夜なら当日、告別式だけなら前日に出勤連絡が来ることが多い働き方でした。事務に移ってからはシフト勤務になり、収入が安定しました。立ち仕事ではなくなったことも、続けられた理由です。
ただし、事務に移ったばかりの頃には、式典メンバーが足りないときに補助に入ることもありました。
式場の勤務日数や振込額、事務に移った後のシフトについては、葬儀パートのシフトは前日連絡?勤務時間と収入の実態で詳しく紹介しています。
応募前には、入力以外の担当範囲と一人勤務の体制を確認したい
私の経験から、葬儀会社の事務を考えている方には、次の点を具体的に聞いておくことをおすすめします。以下は応募前の確認の提案で、私が面接ですべて質問したという意味ではありません。
担当する仕事:書類作成や電話の取り次ぎだけか、搬送手配、取引業者との調整、現金精算まで行うのか。
教わる体制:最初に誰から教わり、どの段階で一人勤務になるのか。判断に迷ったときの確認先は誰か。
電話と来客への対応:同時に対応が必要になった場合、誰に頼れるか。電話転送や不在着信の扱いはどう決まっているか。
パソコン作業:使うソフトと作成する書類、用意された様式への入力か、一からの作成もあるか。
勤務条件:勤務日数、シフトの決定時期、休み希望の出し方、式場の補助や残業の有無。
応募時の資格や経験の条件も、求人票で確認してください。私の場合は以前の事務経験に加え、約1年の式場勤務を経て事務へ移ったため、初めて事務をする方は、どのような作業から教われるかも聞いておくとよいと思います。
履歴書を用意する方は、これまでの電話対応や書類作成など、実際に経験した仕事を整理してみてください。応募時の伝え方は、葬儀パートの志望動機|50代未経験で採用された例文と面接対策でも紹介しています。
履歴書を新しく用意したい方は、必要な用紙や封筒がそろったセットを比較できます。以下は商品を探すための広告リンクで、私が使った特定の商品を紹介するものではありません。
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まとめ:書類作成だけでなく、連絡調整と確認を担う仕事だった
私が担当した葬儀会社の事務には、掲示物や名札、チェック表の作成に加え、搬送手配、電話・来客対応、現金での精算がありました。
先輩について覚え、一人で任されるまでに約1年かかり、その後も分からないことは主会館の社員へ電話で確認していました。電話と来客が重なって対応しきれなかったことや、転送を忘れた失敗もあります。
応募前には、まず「どこまで担当する仕事なのか」「一人勤務はあるか」「困ったときに誰へ確認できるか」を聞いてみてください。仕事内容と支えてもらえる体制の両方を知ることが、自分に合う職場かを考える材料になると思います。